明日にはこの任務も終わる。
そうすれば私は
カカシ先生を一人占め
出来なくなってしまう。



気持ちを伝える
つもりは、ない。


伝えても先生 困るだけだし…。





ぎゅうっと拳を握って
隣で再びぼーっとしてる
先生をチラリと見た。



かっこいいなあ…





ここは思い切って
聞いてみよう。
自然に 冗談のフリして。




「カカシ先生は
好きな人居るんですかー?」



にやにやして聞いてみた。
本当は心臓バックバクの
一世一代の質問なんだけど。





ぱっとこっちを向いた
カカシ先生は呆れ顔。




カカシ「あのねー…」




全くこれだからガキは
って思ったかな…。
それでも知りたい。



「教えてよ、私なんかに
言ったって何も変わり
ないんだからいいじゃんっ」




ああ情けない…
自分でこんなこと言うなんて。





カカシ「どうだと思う?」





ドキ……





先生の目が一瞬だけ
真剣になった気がした。






「わ…分かんないよ、
けど彼女とか居るんじゃないの?
先生モテるだろうから」





にっと笑ってみせた。
それは本心。





ぱっと先生は顔を
正面に戻した。




カカシ「なーんて、居ないよ」




表情は見えないけど
たぶん彼はハハッと笑った。






居ないの?
嬉しいようで嬉しくない
そんな不思議な気持ちになった。